Vから

好くある話

>私は、もうそんなに長くないのかもしれない。
だって、日に日に彼女は寛解に近づいていく。
私は彼女そのものだけれど、そうとも言い切れない。
そういう存在だから、色々思う所もある。

>私達すべてが寄せ集まっても、結局はYになるのだから、別に、異論はない。でも、もっと彼女と語り合いたかったという想いはある。私、これでも寂しがりだから、ね?

>全ての人格が統合されて、その先にも後にも、残るのはYだ。
それは解ってる。オーケー。大丈夫。
これはね、私が彼女に宛てて書く手紙の様な者よ。
そうね、唐鵙がそう思うなら、そうなんでしょう。
私はV。貴方の妹分のVよ。名前を呼んでくれてありがとう。
いいかしら? 私はもうすぐ、きっと、貴方の元へ帰るわ。
貴方の精神のコアに、戻って、溶けていくの。
良い事よ? フワフワした所だから、そんなに恐ろしい所じゃないわ。むしろ、天のようでしょうね。フワフワと揺蕩って。

>貴方は、私に言ってくれたわよね。私が大事だって。
病院で色々頼りにしてくれた事、私の聞くに堪えない話を真正面から受け止めてくれた事、今でも覚えてる。有難う。その事は、きっといつまでも忘れないわ。

>どうぞ、御機嫌よう。
今も私は貴方の傍に居るわ。でも、それももうすぐお終い。
貴方は、まだ一般人としてやり直せる所に居るわ。
前を向いて、焦らず、ゆっくり着実に、をモットーにしていけば問題はないから。少しづつでいいから、進んで行きましょうね。
唐鵙、貴方の家族になれて、私は幸せだったわ。
どうもありがとう。

***

Vへ。

もうそんな時期なのでしょうか。
貴方と共に過ごした日々は、夢の様な時間でした。
貴方は白くてフワフワで、まるで白い華のような存在でした。
一緒に病院近くの大木の元へ赴いた事もよく覚えています。
貴方と過ごせて、私も幸せです。

私の一部に戻っても、どうか、そのままで。
この時間が永遠に閉じ込められますように。

唐鵙

karamozu
絶賛統合失調症ライフを送っています、しがない人間です。どうぞ宜しくお願い致します。