入院生活の一端。

おはよう、おはよう。そんな唄で目が覚めた。
今日も一日、余りにも退屈な入院生活がまた、始まるのだ。
*は随分と楽しそうだったけど、それもその筈、彼が仕組んだことだ。
こうして唐鵙を囲って置ければ、*としては満足だったんだろう。
唐鵙本人は外に出たいと思いすぎて、空が見たいと嘆きすぎて天に向かって「LOW WOW」
と吠えていたけれど。まるで、オオカミみたい。普段の唐鵙と病院での唐鵙とは、まるで別人のようだった。

*は、それを見て、うっとりしていた。

まるで早食い競争の様な朝食をその日も終えて、出かけられたら良かったけれど、そうもいかない。
閉鎖病棟という名は伊達じゃない。本当に、何にもやる事が無いんだ。
薄っぺらい本と、テレビ番組、それと患者の口から垂れ流されるつまらない噂話。それくらいの娯楽しかない。勿論、唐鵙は患者なんかと拘わらなかった。何故って、誰かの噂話や身の上話には興味が湧かなかったからだ。唐鵙が好きなのは、変わらない在り方をする人の有様。だから、そういうモノとは一線を引いていた。いつもね。だから、唐鵙は本当に退屈で、人間の顔を一々見なくてはならない入院生活に、ほとほと愛想が尽きていた。たった一人だけ気の合う人間はいたけれど、それすら、彼女を理解できる器を持ち合わせてはいなかったのだ。とはいえ、唐鵙は嬉しがっていたけれどね。友達が出来たーって。

退院してからの接触はしてはいけないのだって。
だから、会いにはいかないよ。

やった、って、*は思っただろうか。思わなくても、僕が言うけどね、「やったぁ」。/ Mi(その他)

karamozu
絶賛統合失調症ライフを送っています、しがない人間です。どうぞ宜しくお願い致します。