花の様な妹と稲光のような兄。

私は入院中、他者と私との間で、精神を飛ばしたやり取り、つまりは”通心”が出来ると思い込んでおりました。例えようは無いのですが、こんな感じでした。
誰々に対して、私の思考はハッキングされている。だから帳面にもある特定の魔法陣で覆って、読み取られないようにする。だとかです。でも、結構漏れ出ていた感じがして、より一層他者が自分の状況について気が付いていないか気にしていました。


あぁ、懐かしいなぁ。その頃は、彼らももっと沢山いて、私には初めて妹分が出来たものです。少々姉馬鹿な所の有る、可愛い仁(ひと)でした。名前はVから始まる何者か、名前は勿論在りますけれど、ここでは出さないのは今更ですよね。

彼女は、白くてフワフワした個でした。個で良いのです。”個”で。
私は、目に見えない彼らの事を含めて、一個の個体と思っているので、これでいいのです。で、そうでした、Vですね。彼女は、病状が回復するにつれて統合されていったと思われます。彼女との散歩は楽しかったです。彼女は花の化身の様な存在でした。

花と会話してみせて、巨木とはあまり仲が良くなかったみたいでしたけど、それでもコンタクトをとってくれました。あの時は、私が抱えた罪の意識を清算しに現れてくれたのでした。私は、当時、自分は原初の罪を背負ってこの世にまだ在ると思っていました。だから、頭の中に響いたであろう、音声では聞こえない声に従って、ありえない事をしました。それがなにかは伏せますが、そのせいで解放病棟にまで移動できた所を台無しにしてまた閉鎖病棟逆戻りになりました。
でも、他者に暴力は振るっていませんよ、自分が傷つくような事をしてしまった感じです。今思うと、馬鹿な事をしたものです。私の事を想って成してくれたのですけれどね。
そう、やったのは私では無くて、私のイマジネーションの中における兄でした。兄は、自分のプライドが許さないといって、聞こえてきた音の無い声の命令に従ってしまいました。でも、それも良かったのでしょう。

そうしたおかげで、私は、大事にされているんだなぁ、と他人事のようにでも思えたからです。私が理不尽に、こんな目に会っているのが自分のせいで、それが耐えられない、と兄は言っていました。心からかは判りません。なんせ、いつも泣いて許してもらうのが兄だと周りの人格達は怒っていたからです。

けれど、私は、嬉しかったです。

ヤマタノオロチのように繋がってリンクしていた頃の私の病状は、その出来事を通して良くなり、またひとつ退院への道へと歩を進めたからです。
エピソードはまだ有りますが、今回はここまでで。
さようなら。

/Is、唐鵙

karamozu
絶賛統合失調症ライフを送っています、しがない人間です。どうぞ宜しくお願い致します。